- 統計・データ
24/10/11
24年度上半期の倒産、運輸業は前年同期比14・7%増の242件
2024年度上半期の運輸業の倒産件数は、前年同期比14・7%増の242件だった。全国企業倒産件数は、同18・6%増の4990件。全業種・全地域が2年連続で前年同期を上回り、負債総額は1兆3294億9200万円に上る。
帝国データバンクが今年4~9月の国内の企業倒産件数をまとめた=グラフ。主因別では、販売不振を主とする「不況型倒産」が同23・5%増の4171件で、11年ぶりに4000件を上回った。規模別では、負債5000万円未満が同24・5%増の3017件で、中小零細企業の倒産が増加傾向となっている。
また、「人手不足倒産」は同20・7%増の163件で、上半期としては初の150件越えとなった。「後継者難倒産」は同16・7%減の239件で、前年同期から減少したものの高水準で推移。「物価高倒産」は同23・2%増の472件で、過去最多を大幅に更新した。
この他、不適切な会計処理の末に経営破綻に追い込まれる「粉飾倒産」が急増している。今年に入り9月までに74件が判明しており、集計開始の16年以降、1~9月で最多を更新。帝国データは、24年中の粉飾倒産は年間最多件数を上回るとみている。
帝国データによると、物価高、人手不足、追加利上げなどで企業の経営環境が二極化する中で、年度下半期も企業倒産が減少に転じる要素に乏しい。直近9月の倒産件数は前年同月比9・1%増の741件で、29カ月連続で前年同月を上回った。9月としては10年ぶりに700件超。国内企業の年間倒産件数は、24年・24年度ともに11年ぶりに1万件台となる見通し。