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24/10/01

ヤマト運輸、「スマホで送り状発行」全国300カ所のホテル・空港に導入へ

 ヤマト運輸(本社・東京、長尾裕社長)は10月1日、ホテルや空港などの観光施設を対象に、スマートフォン(スマホ)で送り状が発行できる「簡易伝票発行ツール」の提供を開始した。今月中に全国約300カ所に導入する。受付での送り状の手書き作業を不要とすることで、観光客の利便性向上と観光施設スタッフの業務負荷の軽減を図る。
 スマホで二次元コードを読み取ると、そのまま専用ウェブサイトで送り状を作成できる。送り先がホテルの場合は、電話番号を入力するだけで送り状情報が自動表示される。送り先が空港の場合は、空港カウンターの一覧から選択できる。必要情報を入力後、スマホ画面を簡易伝票発行ツールのバーコードリーダーにかざすと、送り状が発行される。
 利用者は受付に並ぶ手間がなく、好きな場所・タイミングで送り状の発行手続きができる。一度に複数枚発行できるため、特に複数の荷物を送りたい場合の利便性が高い。専用ウェブサイトは日本語と英語に対応。今後はニーズに合わせて、導入場所や対応言語を拡大する。
 ヤマト運輸は2023年から一部の観光施設に同ツールを導入し、実用化に向けて検証してきた。サービス対象は「宅急便」「空港宅急便」で、クール宅急便や着払いなどは不可。配達先は日本国内に限る。

専用ウェブサイトで送り状情報を入力する様子

観光施設でデジタル送り状を発行する様子