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24/10/01
ダブル連結トラック、通行区間を大幅拡充 9月中旬から申請受け付け開始
ダブル連結トラックの利用拡大に向け、国土交通省は高速道路の通行可能区間を拡充する。新たに北海道や首都圏、近畿圏などで道路を追加し、9月17日から特殊車両通行許可申請の受け付けを開始した。物流企業の要望を踏まえた動きで、利用しやすい環境を整え、輸送の生産性を高める。
通行可能区間をこれまでの約5140キロメートルから約6330キロメートルに拡充した。このうち、北海道では道央自動車道苫小牧東インターチェンジ(IC)―旭川鷹栖IC、札樽自動車道札幌ジャンクション(JCT)―小樽JCTを追加し、初めて通行できるようになった。
首都圏では、関越自動車道や中央自動車道、東名高速道路などの複数区間とともに、一部で強い要望のあった首都高速道路高速湾岸線高谷JCT―幸浦出入り口も加え、通行可能な路線を大幅に広げた。
他にも、近畿圏では阪神高速湾岸線の全区間を追加。災害時のう回路となる上信越自動車道、北陸自動車道、中国自動車道も拡充した。
また、通行区間の拡充に合わせ、道央自動車道砂川サービスエリア(SA)や上信越自動車道妙高SA、中国自動車道勝央SAなどの上下線、計12カ所の休憩施設で、ダブル連結車の優先駐車ますを整備。ドライバーが改善基準告示の連続運転時間を順守できる環境を整えていく。
ダブル連結車は大型トラック2台分を輸送できる車両で、2019年から本格的な導入が始まった。大手物流企業を中心に活用が広がり、今年3月末時点で16社が申請し、計414件を許可している。普及に向け、国交省は19年と22年に通行区間を拡充していた。