- 統計・データ
24/09/27
タイミー調査、2024年問題への対応5割が「していない」
短時間アルバイトのマッチングを手掛けるタイミーによると、4月にスタートしたトラックドライバーへの残業時間上限規制に対し、荷主や物流企業などの54・5%が「何も対応していない」「あまり対応はしていな」と回答した。調査は、物流関連や卸・小売り、飲食などのタイミー利用企業442社に実施した。
回答企業に対応状況を聞いたところ、「大がかりな対応を行った」が12・0%。「やや対応を行った」が33・5%、「あまり対応はしていない」が21・9%、「何も対応はしていない」gア32・6%となった=グラフ1。
対応が必要な企業に、対応状況を聞くと、35・6%は2024年3月に対応完了済み。8月までに完了した企業が15・8%だった。一方で、約4割は「対応のめどが立っていない」と回答した。
時間外労働上限規制摘要後の変化で増加したものを聞いたところ「燃料・資材価格」が75%。人件費が50%を越える回答があった。それ以外では、作業人員や給与、業務量なども増加している。一方で減ったものとしては、「残業時間」「荷量」「輸送距離」などが挙がった。
残業時間上限規制が摘要後、「働きやすさ」は、「変わらない」との回答が67・0%で最多となった。ただ卸売・小売業で「激しく変化する業務内容や、流通商品の変化と変更に対応することが困難」、「以前より配送が遅くなり、荷受け担当のパートがいない時間にトラックが来るケースが増えた」など「働きにくくなった」と回答する企業も26・4%ほど見受けられた。
ただ労働時間に対する意識改革が進み、作業効率を上げる意識が定着するなど「良い影響も見られた」(タイミー)。実際に倉庫業で、「基本給の上昇で、無駄な残業をせず、作業効率を上げる意識が従業員に定着しつつある」や運輸・郵便で、「労働時間の意識改革が進み、ドライバー・事務職間で意見交換がしやすくなった」との声がでている。
調査は9月13~17日にインターネットリサーチで実施。タイミーに登録している企業442社を対象とした。回答企業の業種内分けは、「運輸・郵便・倉庫」が32・4%、「卸・小売」が26・7%、「飲食」が13・6%、サービス業が10・6%。その他、宿泊、製造、建設、介護などの業種から回答があった。