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24/09/10

日通とウィル、共同開発の「倉庫作業専用モビリティ」の試作機が完成

日通とウィルが共同開発し試作機が完成した倉庫作業専用モビリティー

 NXグループの日本通運(本社・東京、竹添進二郎社長)と電動車いすなどの近距離モビリティー開発を手掛けるウィル(同・同、杉江理社長兼CEO)はこのほど、共同開発を進める「倉庫作業専用モビリティ」の試作機を完成させた。作業補助機器として、倉庫内での移動の負担を軽減し、歩行が困難な人も含め誰もが倉庫作業に従事できることを目指す。
 倉庫作業専用モビリティは、作業しやすい位置でのカゴの固定や、座面の昇降、狭い通路での回転などの機能がある。長時間の倉庫作業による身体的負担を軽減し、直感的な操作性と乗り心地の良さで、快適な作業環境を実現する。
 日通は、倉庫で働くことが困難な人の障壁を取り除くことを目指す「誰にもやさしい倉庫」プロジェクトを開始し、ウィルの一般向け近距離モビリティー「ウィルモデル C2」を試験導入したが、ピッキング作業を行う際に商品を入れるカゴを片手で押さえて、もう片方の手で機体のコントローラーを動かす必要があるなど、作業者への操作負担や作業効率向上で課題があった。これらの課題を解決するため倉庫作業専用モビリティーの共同開発に至った。
 試作機は、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2024」と「ジャパンロボットウイーク2024」に出展。国際物流総合展では9月10~13日に東5ホール1階の5-806の日通ブースで展示。9月18~20日のジャパンロボットウイークでは東6ホールのJ-27のウィルブースで展示する。
 両社は今後、試作機を日通の倉庫で実際に使用し、得られた知見を生かして製品化・量産化し、日本国内のみならず海外市場にも展開することを目指す。