• その他

24/08/27

ジェイソル、トラック荷待ち削減へRFID活用の配送管理システム

 NTTデータと日本総合研究所が出資するシステム開発企業のJSOL(=ジェイソル、本社・東京、永井健志社長)は、RFIDを活用した製紙業界・段ボール業界向けの配送情報ポータルシステム「デリバリー・インフォメーション・ポータル・システム(DPIs)」を開発した。製紙会社から段ボール会社に向けた段ボール原紙の納品作業を効率化する。ドライバーの残業上限規制に伴う物流2024年問題への対処を目指し、荷降ろしから検収までの時間短縮につなげる。
 日本製紙連合会と全国段ボール工業組合連合会が同システムの導入を推進し、製紙業界標準EDIを展開するカミネットが同システムを提供する。EDIと連携することで配送にかかる作業時間を短縮する。同システムはバーコードの読み取りも可能で、段ボール原紙のラベルがRFIDに未対応でも運用が可能という。
 段ボール会社が直接システムに登録した注文明細と、製紙会社がEDIを通じてシステムに登録した出荷明細をひも付けて、読み取ったRFIDの情報と連携させる。伝票の照合作業はRFIDリーダーで読み取るだけとなり、現品への情報記載やラベルの貼付作業が不要。検収作業の時間も大幅に削減し、トラック待機時間の大幅な短縮を見込む。受け入れ時に使用したRFIDは、段ボール会社の現品管理に活用することもできる。
 着荷主となる多くの事業所では、荷降ろしの際の固有の管理情報の貼付や、段ボール原紙への情報の記載をトラックドライバーに依頼している。また、検収では段ボール原紙1本ずつの伝票照合作業に時間がかかり、前のトラックの受け入れ作業の終了を待つ待機時間も発生。この他、段ボール会社が段ボール原紙を自社システムに登録する際の作業にも時間がかかっている。

システム概要