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24/08/26
三菱ふそう、DXによる車両部品の物流管理効率化プロジェクト開始
三菱ふそうトラック・バス(本社・川崎市、カール・デッペン社長兼CEO)は、DXによる車両製造部品の物流管理効率化のためのプロジェクト「サプライチェーンコントロールタワー」を開始した。人の手で行われていた作業の多くを自動化し、時間・コストの大幅な削減を図る。
プロジェクトでは、部品発注業務の最適化や、輸入部品輸送状況の即時監視と日本への入港予定の把握などを実施する。2022年に開発した車両製造部品の輸送管理をデジタルに最適化するシステム「IBL(インバウンド物流)コントロールタワー」も、同プロジェクトの取り組みと位置付ける。
部品発注業務の最適化では、従来オペレーターが生産実績や部品の在庫量・生産計画を基にアナログで行っていた各部品発注量の計算・入力業務に、同社開発システムにより完全自動化。オペレーターの作業時間を大幅に短縮するとともに、システムの処理能力を引き上げることで、従来よりも余剰在庫や部品保管コストを削減する。
輸入部品輸送状況の即時監視と日本への入港予定の把握では、これまではオペレーターが輸送船の状況を船社ウェブサイトや電子メールなど複数の方法で確認していたが、全ての輸送船のリアルタイムな輸送状況と日本への入港予定日時を一元的に監視できる仕組みを整備する。オペレーターの作業時間を大きく短縮し、業務外注などの費用を抑制できる。
商用車業界では、新型コロナウイルスや半導体不足などの外部要因でサプライチェーンが混乱し、車両生産に影響が出た。今回のプロジェクトはサプライチェーンの対応速度を高め、安定した物流・生産体制の構築への寄与を目指す。
三菱ふそうは、車両製造部品物流全体のDX化を進め、部品輸送管理の業務効率化と外部要因特定の迅速化・正確化により、安定的な生産体制の構築を目指す。