ＮＸＨＤ、米の自動運転スタートアップに出資

米スタートアップのガティックに出資した

　ＮＩＰＰＯＮ ＥＸＰＲＥＳＳホールディングス（本社・東京、堀切智社長）は８月20日、グループの投資ファンド（基金）のＮＸグローバルイノベーション投資事業有限責任組合が、北米で商用車の自動運転の技術開発・サービスを展開するスタートアップ企業ガティックに出資した。自動運転トラック事業の知見を深め、ドライバーの高齢化、人為的ミスに起因する交通事故発生などの社会課題解決や脱炭素社会の実現に貢献する。
　ガティックは2017年に米国で創業。自動運転トラックを使った物流サービスを提供している。ソフトウエア開発だけでなく、自動運転車両の全体設計や試験評価に関するノウハウを持ち、21年には公道での無人自動運転車による商業輸送を成功させた。特にＢtoＢの短中距離物流に特化し、荷主の倉庫間や、倉庫と店舗間などのミドルマイル領域で自動運転車両による物流サービスを提供している。米大手小売業ウォルマート、クローガーや食品飲料メーカーなど日用雑貨、食品を扱う荷主を顧客とし、北米で事業を拡大している。
　現在ＮＸグループは、さまざまな産業の顧客の物流をサポートし、特に工場への原材料納入や製品出荷でミドルマイル領域の物流サービスを提供している。こうしたビジネスモデルに親和性があるガティックと資本関係を築き、将来的には日本での自動運転トラック事業への参入を目指す。米国をはじめとしたグローバルでの連携も視野に入れる。