- 物流企業
24/08/20
成田空港×JR貨物、航空貨物の国内トラック輸送を鉄道共同輸送へ
成田国際空港(本社・千葉県成田市、田村明比古社長)とJR貨物(同・東京、犬飼新社長)は8月、鉄道共同輸送サービスの実証実験を開始した。関西で生産されて成田空港から輸出される航空貨物の国内輸送を、トラックから鉄道へ転換する。モーダルシフト推進に向けて、航空貨物と貨物鉄道輸送をシームレスに(継ぎ目なく)つなぐ仕組みをつくる。
実証事業は、関西エリアの輸出貨物を鉄道輸送契約として成田空港周辺の施設へ一貫輸送する。1つのコンテナに複数荷主の貨物を混載する合積みで、1パレット単位での申し込みが可能。内国貨物・外国貨物共に利用できる。
航空貨物の関西―成田間の国内輸送は従来ほとんどがトラック輸送で、二酸化炭素排出量削減や長距離ドライバー確保の課題を抱えてきた。また、鉄道輸送は大量輸送が可能で二酸化炭素排出量も少ない一方、コンテナ単位での契約となることから、重量が軽く高価値な製品が多い航空貨物での利用が難しかった。
今回の実証は、成田空港、JR貨物、日本フレートライナーでつくる「成田空港モーダルシフト推進協議会」の取り組みで、国土交通省の「モーダルシフト等推進事業費補助金」の交付が決定している。補助金の活用で、利用しやすいトライアル価格を設定した。1パレット当たり内国貨物は5000円(税別)、外国貨物は5000円(非課税)。
2025年2月までの実証期間中に課題やニーズを洗い出し、25年度中の本格運用を目指す。