• 物流企業

24/08/20

ヤマトHD、自動運転ロボ開発の中国ベンチャー企業ユアーズに追加出資

ユアーズ・テクノロジーズが開発する自動運転ロボットのイメージ

 ヤマトホールディングス(本社・東京、長尾裕社長)はこのほど、中国で自動運転ロボット開発を手掛けるユアーズ・テクノロジーズに追加出資した。日本での自動運転ロボットを活用した無人配送に向け、技術交流を図る。
 ユアーズは2018年設立。コンピュータービジョン(映像・動画で物体・人を理解する研究)をベースに、室内外で運用可能な自動運転ロボットを開発している。独自開発のアルゴリズム(計算方法)は、周辺物体の輪郭を3次元で抽出し高精度な地図の作成が可能となり、自動運転ロボット製造の低コスト化を実現した。既に中国の111都市でさまざまな企業と連携し、ショッピングモールなどでユアーズの自動運転ロボットによる荷物の配送や移動販売、移動サイネージ(電子看板)広告などのサービスを提供している。
 ヤマトHDは20年12月、物流関連ベンチャーへの投資を目的に設立したファンド(基金)「クロネコイノベーションファンド」の第1号案件としてユアーズに出資。今回、ユアーズの高い技術力と、市況に合わせてサービスを拡張・展開する柔軟性の高い事業モデルを評価し、追加出資した。
 今後はユアーズが開発した自動運転ロボットの実証実験をヤマトグループの経営資源を活用して行うなど、両社の連携によるシナジー創出を目指す。