- 物流企業
24/08/08
三井倉庫ロジ、ブロックチェーン技術の物流管理S上新電機で本格稼働
三井倉庫ロジスティクス(本社・東京、石川輝雄社長)は、物流運営を支援している家電量販大手の上新電機向けの店舗配送業務で、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用した物流管理システムを本格稼働した。ペーパーレス化を推進することで、現場とのコミュニケーションをスムーズにし、ドライバー拘束時間の削減と環境負荷の低減を図る。
同システムは、ゼロビルバンク・ジャパン(ZBB)とLOZIが共同開発した物流DX支援パッケージ「Trace Ledger」を中核に、東芝デジタルソリューションズが提供するブロックチェーン基盤「DNCWARE Blockchain+」を連携して構築した。ペーパーレス化による業務効率化だけではなく、サプライチェーン全体のデータの透明性が確保できるという。
Trace Ledgerは、LOZIのスマートバーコード技術を活用しており、出荷から販売店舗での検品まで、サプライチェーン関係者がスマートフォン(スマホ)などでQR(二次元)コードを読み取ることで、拠点・役務に応じたトレースデータを記録・蓄積・共有できる。
入力データはZBBのブロックチェーン基盤管理プラットフォームを経由してDNCWARE Blockchain+に保存される。東芝の持つ複数のコンピューターを連携させてひとつのシステムとして動作させる技術をベースに開発したブロックチェーン基盤で、改ざんなどの不正を防止する。
上新電機の店舗配送業務ではこれまで、帳票や伝票などの大量の紙書類による事務処理の煩雑化や情報漏洩のリスク、環境負荷の課題を抱えていた。また、納品書などの帳票印刷や受け渡しでドライバーの拘束時間も長くなっていた。