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24/08/08

JILS、ロジスティクス大賞4事例を決定

 日本ロジスティクスシステム協会(=JILS、大橋徹二会長)は8月1日、今年度の「ロジスティクス大賞」の4事例を決定した。
 技術革新特別賞は、画像情報を活用して化粧品新製品の需要予測モデルを構築し、廃棄ロスを削減した花王。色や質感が販売数量に影響する化粧品の需要予測で、店舗データ、画像処理技術、機械学習などを駆使するとともに、従来の人の手による予測手法も踏襲し、予測結果の解釈も加味した新たな予測モデル構築に成功。結果として、生産数量、材料発注量の予測精度がそれぞれ85パーセント、55パーセント向上し、廃棄金額が25パーセント削減された。
 業界革新特別賞は、建設資材と運送車両のマッチングによる効率化を実現した鹿島建設。低積載、空荷といった非効率が頻発する建設現場で、運送マッチングアプリの開発・活用により空荷の削減、積載率向上を図り、二酸化炭素排出量の削減と待機時間短縮につなげた。物流センター中継システムも導入し、運送会社の新たな顧客獲得、専門工事会社の運送会社選択の幅の広がりなど多方面にわたる成果も得た。
 人材育成奨励賞には網干自動車教習所を、グリーン物流奨励賞にはネスレ日本、JR貨物、全国通運、日本運輸倉庫を選出した。
 ロジスティクス大賞は、ロジスティクス推進に向けて優れた実績を上げた企業を表彰するもの。表彰式・事例発表は10月30日、「ロジスティクス全国大会2024(DAY2)」で行う。