- 物流企業
24/08/05
小倉運送×ラストワンマイル協組、越境EC向け九州→関東の新サービス
小倉運送(本社・北九州市、増井淳社長)とラストワンマイル協同組合(志村直純理事長)は8月1日、越境EC貨物を対象とした九州発→関東着の新サービスを開始した。輸入したEC貨物を、小倉運送が九州から関東まで鉄道輸送し、ラストワンマイル協組が首都圏へ配送することで、低価格で安定した商品供給を実現する。
新サービスは、韓国の釜山港から関門港(北九州市・山口県下関市)に輸入されたEC貨物を、小倉運送が北九州市に新設した保税蔵置場に保管。その後、北九州貨物ターミナル駅から関東まで鉄道輸送し、ラストワンマイル協組が関東1都3県に向け低価格配送サービスを活用して配送する。
釜山港から関門港までは距離が近く、越境EC貨物が多く輸入される関東の京浜港に比べ安く短いリードタイムで輸入が可能。保税蔵置場での保管は関税や消費税などの負担がないためキャッシュアウトを抑えられる。九州―関東間は鉄道輸送を活用するため、トラックドライバーの労働規制強化に伴う2024年問題の影響を抑えられ、二酸化炭素排出量も少ない。トラック輸送で九州から関東へ出荷すると4日目配送になる場合も珍しくないが、新サービスを活用すると最短で翌々日(3日目)配送が可能となる。
九州には有力なEC企業が多く存在するといい、課題となっている九州エリアから首都圏への長距離輸送に対し、新サービスを開始した。円安で輸入コストが膨らむ中、キャッシュアウト(現金の減少)をできるだけ抑えたいというEC企業の需要にも応える。
ラストワンマイル協組の志村理事長は「これからの長距離輸送の抱える問題を解決する画期的なサービス」とコメントした。