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24/08/02

椿本チエイン、センコーにAI画像認識活用の物流サービスを提供

 椿本チエイン(本社・大阪市、木村隆利社長)はこのほど、センコー(同・同、杉本健司社長)にAI(人工知能)画像認識技術によるサービス「AI(アイ)てむ鑑定士」を活用した物流支援ソリューションの提供を開始した。AI画像認識技術を組み込んだ自動仕分けシステムで、物流現場の省人化・無人化実現に貢献する。
 AIてむ鑑定士は、椿本チエインとAI開発ベンチャーのイーグリスが開発したAI画像認識技術を実用化したサービス。約0・1~0・4秒と高速で、正解率99・99パーセントの高精度で物体を画像認識する。

「AIてむ鑑定士」(右奥の白い筐体)と自動仕分け装置をシステム統合した物流支援ソリューション

 日用品・雑貨品など多くのアイテム数に対応可能。RFID(無線自動識別)タグの利用が困難な、飲料品や金属加工品も識別する。マテハンメーカーである椿本チエインの強みを生かし、運用現場でデータを収集し実用化に至った。
 AIてむ鑑定士活用の第1弾として、チルトトレー式自動仕分けシステムにAIてむ鑑定士を組み込んだシステムをセンコーに納入。仕分け商品を画像認識AIで検知・判別し、判別結果は商品投入作業者の端末や専用のウェブシステムで検索・確認できる。複数の物流施設で実運用を開始し、今後は導入拠点や適用商品を広げ、ノウハウや画像データの蓄積を行いシステムの改良・機能追加を行う。

AIてむ鑑定士で検知・判別された商品の実画面

 椿本チエインは、今後もAIてむ鑑定士をほかの搬送システムにも実装し、機能と用途の拡大を目指す。AI画像認識技術を最大限活用し、物流分野の省人化・無人化を進め、人手不足・長時間労働などの社会課題の解決に貢献する。