• 荷主

24/07/05

アスクル、名古屋センターの配送エリアで「当日配送選択式サービス」

 アスクル(本社・東京、吉岡晃社長)は5月、「名古屋センター」(愛知県東海市)の配送エリアで、「当日配送選択式サービス」を本格的に開始した。当日配送対象の注文を、当日・翌日から選択できる。不要な当日配送を減らし、ドライバーの生産性向上と労働環境改善を目指す。
 新サービスは、前日午後6時から当日午前11時の中で配送日指定のない注文のうち、配送先が当日配送可能エリアで、注文商品が最寄りのセンターから出荷可能な注文が対象。従来は受け取りを急がない顧客にも一律で当日配送していたが、サービス開始後は翌日配送が初期設定となり、当日配送は「お急ぎ便」として併記する。
 物流業界では、労働規制強化に伴う2024年問題を背景に、配送ドライバー不足の解消が喫緊の課題。アスクルが2021年に実施した顧客調査では、「当日配送を常に利用したい」顧客は1割で、「急いでいる時に利用したい」顧客が8割という結果だった。また、今年1~3月に名古屋センターの当日配送エリアで新サービスの実証実験を実施したところ、当日配送の荷物個数が約60%減少し、配送ドライバーの生産性が11%増加、労働時間が1日当たり平均45分削減されたことを確認。同エリアでのサービス開始に至った。
 アスクルは、効果を測定しながら他の配送エリアにも順次展開し、25年5月までに全エリア展開を目指す。