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24/07/02

国交省、EDRの義務対象拡大 総重量3.5t以上にも

 事故情報を記録する「イベントデータレコーダー」(EDR)の搭載について、国土交通省は路運送車両法の保安基準を改正し、義務付け対象を拡大する。新車は2026年12月1日、継続生産車は29年12月1日から適用する。事故時の車両情報を分析可能な環境を整え、安全装置の開発などを促進する。
 EDRは事故発生前の速度や、アクセル・ブレーキ操作などを記録する装置。事故などのイベント情報を映像と音声で記録するドライブレコーダーと異なり、アクセル・ブレーキペダルの踏み込み状況、シートベルトの着用有無といった細かな情報を把握できる。
 搭載を義務付けるEDRは国際基準に沿ったもので、事故発生前からの加速度といった情報を記録したり、事故発生に伴う急減速や車両停止の感知、事故発生直前~発生後の決められた時間で決められた情報を記録できることを条件とする。
 交通事故防止の防止に当たり、国交省は22年7月から、総重量3・5トン未満の貨物車と乗用車の新車にEDRの搭載を義務化。26年7月移行は継続生産車でも義務付けを始める。同省は対象を拡大し、事故時のデータをより多く収集できる環境を整えることで、さらなる安全対策につなげたい考えだ。