- 統計・データ
24/06/28
道路貨物運送業、53社に1社が「1年以内に倒産」か
AI(人工知能)による与信管理サービスを提供するアラームボックス(本社・東京、武田浩和社長)によると、道路貨物運送業では53社に1社が「1年以内に倒産」の危険性がある。物流2024年問題に直面し、人材不足・利益減少に燃料費高騰などの要因も加わり、昨年以上に倒産リスクが高まっている。
23年6月1日~24年5月31日の期間中に収集した1万4058社・22万3571件の情報をもとに、分析。宅配便・トラック運送などの道路貨物運送業は「倒産可能性の高い上位10業種」の2位だった。
コロナ禍で需要が減少した引っ越し会社や食品の運送会社で資金繰りが限界となり、倒産や支払い遅延が発生している。また、労働基準法違反の行政処分による貨物車両の使用停止で、一時的に受注量が制限された企業が散見された。ドライバーの残業上限規制の強化に伴う人手不足で、受注は減少し、外注費は増加。さらに燃料費の高騰などが響いている。
同調査は、企業や自治体のホームページ情報やSNS・口コミ情報をAI技術で収集・解析。「要警戒企業」を分析・抽出した。道路貨物運送業以外で倒産可能性の高い業種ランキングは、大工工事やとび工事などの職別工事業が「48社に1社が倒産する可能性あり」で1位。運送業では、タクシー・バス会社などの道路旅客運送業も「77社に1社が倒産する可能性あり」で10位だった。