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24/05/31

SGHD、AZ-COM丸和に対抗しC&FロジをTOBへ

 SGホールディングス(本社・京都市、栗和田栄一会長)は6月3日~7月12日の期間、C&Fロジホールディングス(同・東京、綾宏將社長)の賛同を得て、同社株式の公開買い付け(TOB)を実施する。買い付け価格は5740円。成立後は、それぞれの知識や資産を持ち寄って強固な定温輸送網を構築し、卸や小売りなどの顧客へ提供し続けると共に、相互の顧客への営業による売上拡大や、メディカル部門など新分野への取り組み強化を図る。
 SGHDは3月21日、AZ-COM丸和ホールディングスがC&FロジHDの株式に対し、TOBを実施するとのプレスリリースを通じて、C&FロジHDの状況を認識。成長へのパートナーを探していたことから、C&FロジHDに接触。法にのっとった手続きを進めながら、対抗提案の準備を行ってきた。
 TOB成立後は、集配ネットワークの共同化や定温物流倉庫の共同開発、ラストワンマイル効率化などネットワーク部分での連携と、相互の顧客への共同営業などのシナジー(相乗)効果を追及する。
 SGHDが営業を拡大する中で、22年8月から既にC&FロジHDに顧客紹介などを行っており24年3月期には佐川急便から名糖運輸に5億円の支払いがある。今後さらなる協業を進め、EC分野の拡大などを目指す。また、食品メーカーや卸、小売り向けの共配センター建設や、SGHDのネットワークを活用した輸出入貨物の貨物獲得を含む、海外での事業展開などにも目を向ける。
 買い付け予定株数は2155万7194株で、下限は所有割合の66・67%に当たる1437万2200株。完全子会社化を目指しているため上限は設けず、下限を越えて未取得の株がある場合はスクイーズアウト(強制買い取りを実施する)。