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24/05/31

運輸業界のM&A、2024年問題による労働力不足への対応で年初3カ月ハイペース

 M&A総合研究所によると、2024年1~3月の運輸業界のM&A(企業合併・買収)の成約件数は8件だった=グラフ。すでに過去最多だった22年の28件に三分の一と迫っており、年次記録を更新するペース。物流2024年問題の解決策としてのM&Aの活用が増えている。


 8件のうち「陸運業」が6件、「倉庫・その他運輸」が2件だった。また、「陸運業」の2件は同業種とのM&A。NIPPON EXPRESSホールディングスがオーストリアの物流大手カーゴパートナー社を子会社化した。
 同業種とのM&Aは、22年には28件中18件を占めた。M&A総研は「大手・中堅事業者が地場で強い同業者を傘下に収めるなど、2024年問題への対策としてM&Aを活用したケースが増えた」と分析している。
 トラックドライバーの残業上限規制が24年4月に適用開始となり、トラック運送を中心とする陸運業の企業にとってはドライバー不足の解消や労務問題の解決、物流拠点の確保が重要な課題となっている。M&A総研は「今後は課題解決の手段としてM&Aが増加する」と見る。
 同調査は、M&A総研が東証の開示情報を独自集計して「上場企業M&A動向調査レポート(運輸業界版)」としてまとめたもの。18年1月~24年3月の累計では、運輸業界のM&A成約件数は97件となっている。内訳は、同業種M&Aが46件、異業種M&Aが51件。業種別では「陸運業」が46件、次いで「倉庫・その他運輸業」が38件、「海運業」が9件、「空運業」が5件だった。