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24/05/24
スキマバイト経験者、51・4%が勤務先でトラブル 多くは解決至らず
社内規程管理クラウドの企業向けサービス「Kitera Biz(キテラビズ)」などを展開するKiteRa(=キテラ、本社・東京、植松隆史CEO)の調査で、柔軟な雇用形態であることを理由にスキマバイトを選ぶ人が多い中、経験者の51・4%が勤務先でトラブルに遭遇したことがあると回答し、その多くは解決に至っていないことがわかった。
トラブルの内容で最も多かったのは「仕事内容が事前に聞いていた内容と異なる」が52・0%、次いで「労働時間や給与などの労働条件が異なる」が46・9%。その他「教育や指導・指示が不十分」が20・1%、「パワハラやモラハラが横行する職場だった」が15・6%、「勤務中にけがや事故に巻き込まれたが労災認定されたかった」が12・8%だった。
勤務先でトラブルに遭ったことがあると回答した人のうち、勤務先とのトラブルを仲介会社などの紹介元へ相談したのは63・1%。そのうちトラブルがいまだ解決していない人は57・5%=グラフ1。どこに相談したらいいか把握していない人は44・3%だった。
また、労働基準法ではスキマバイトにも労働条件通知書を交付する必要があるが、「仕事を開始する際に勤務先から労働条件通知書が一度も送られてきたことがない」と回答した人は14・1%、「送られてこないことがある」とした人は39・9%で、半数以上が勤務先から労働条件通知書が送られてこない経験があった=グラフ2。このことから、スキマバイトに関するルールの整備や周知が追い付いていない実態が明らかになっただけではなく、労働基準法に反している企業が一定数いることも明らかになった。
労働条件通知書の内容を読むと回答した92・2%のうち、37・0%が内容を理解できないと回答し、理由は「文量が多いから」が63・0%、「重要な箇所が分からない」が45・4%だった。今回の調査からは、スキマバイトをする人が労働条件通知書の内容を理解できるよう口頭で補足説明を行うなど、スキマバイトに関する社内ルールの整備を含めた受け入れ企業側の対応が求められていることがうかがえる。