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24/05/23

22年度全ト協経営分析、大手は価格転嫁進み回復基調に

 全日本トラック協会(坂本克己会長)はこのほど、2022年度版経営分析をまとめた。対象期間中は、燃料費高騰や物価高などの原価アップに対し、ゆるやかに価格転嫁が発生。新荷主と取引のある元請け企業の業績が回復基調だった半面、実運送企業への価格転嫁が進まず、業績回復は事業規模に比例する結果となった。


 分析企業全体の1社当たりの売上高は前年度比4・4%増の2億5383万円。営業損益率は同0・9ポイント回復し0・0%となった。
 車両規模別にみると、101台以上の大規模企業は同微減の15億7616万9000円。51~100台同2・8%増の6億9583万7000円。21~50台が同0・6%減の3億5041万6000円。11~20台が同0・8%増の3億5041万6000円。10台以下が同1・7%増の62093万円だった。
 一方の営業利益率は、10台以下では同0・3ポイント増のマイナス3・6%だが、11~20台では同0・7ポイント増のマイナス1・2%。21~50台は同0・7ポイント増の0・0%、51~100台は同1・2ポイント増の1・2%、101台以上は同1・3ポイント増の2・1%と、企業規模が上がるほど利益率が回復基調となっている。
 今回の経営分析は、21年10月~23年8月までを対象期間とし、提出された2532社の決算書を分析した。