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24/05/10

23年度の荷主の物流コスト、物流企業の転嫁追いつかず前年度比0・31ポイント減の5・0%

 

グラフ 売上高物流コスト比率の推移

 日本ロジスティクスシステム協会(=JILS、大橋徹二会長)によると2023年度の荷主企業の売上高物流コスト比率は、全業種平均で前年度比0・31ポイント減の5・0%だった=グラフ。物流単価は上昇傾向だが、それ以上に荷主の売上高の伸びが大きい。また、物価上昇の速度に対して物流企業からの価格転嫁が追いついていないと見られる。

 

表 売上高物流コスト比率と回答数

 業種大分類別にみると、製造業・卸売業・その他では減少したが、小売業では1・81ポイント増だった=。ドライバーの残業上限規制に伴う物流2024年問題などを背景に、物流コストは4年連続5%以上で推移している。また、より精度の高い分析として、2年連続回答企業141社の物流コスト(全業種平均)は同0・15ポイント減の5・28%だった。 

 物流企業からの値上げ要請を受けた荷主は、同10・5ポイント増の86・7%。要請に応じたのは、同2・8ポイント減の92・4%だった。値上げの費目は「輸送費」が最多で、次いで荷役費、包装費、保管費、物流管理費の順に多い。
 ドライバーの残業上限規制に伴う物流2024年問題については、「知っている」との回答が100%だが、「(24年問題への)対応を進められている」のは87%にとどまった。
同調査は23年6月~10月、荷主企業にアンケートを実施。208社の回答から売上高物流コスト比率の平均値などをまとめた。