- 物流機器メーカー
24/05/08
椿本チエイン、駆動装置がパブコ製ウイングボディー開閉機構に採用
椿本チエイン(本社・大阪市、木村隆利社長)は、同社開発の駆動装置「アークチェーンアクチュエータ」がパブコの製造するウイングボディー開閉機構に採用された。アーチ状に伸縮するチェーンを用いた電動駆動装置で、従来の油圧式の駆動装置のような油漏れの心配がなく、油圧式では難しい多点停止や加減などの制御が実現できる。
「物流2024年問題」の下、物流業界ではトラックドライバーの労働時間短縮に向けさまざまな取り組みが展開される中で、トラックの荷物の積み降ろしやメンテナンス作業がドライバーの負荷となっている。解決策の一つとして積み降ろしがしやすいウイングボディーの採用が増加する一方、開閉機構で一般的な油圧式駆動装置では、油漏れやメンテナンス工数に課題があった。トラック用ボディー製造を手掛けるパブコは、これらの課題に加え、駆動装置のコンパクト化、省エネルギーの観点も含め駆動装置の電動化を検討。椿本チエインのアークチェーンアクチュエータが、大型ウイングボディー「エクシオウイング」の開閉機構として採用された。
メリットとして、油圧ユニットや配管が不要で油漏れの心配がなく、定期メンテナンスも不要。動作の自由度が高いほか、クリーンで省電力だ。椿本チエインは今後、ウイング車での採用拡大を見込むとともに、生産設備などの作業台の傾転、扉の開閉など工場の生産ラインを含めた用途拡大を図る。