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24/05/02

ヤマトHD、東南アジア―欧州間でトラックと鉄道による一貫輸送

 ヤマトホールディングス(本社・東京、長尾裕社長)は5月1日、東南アジア―欧州間でトラックと鉄道による国際複合一貫輸送サービスを開始した。エレクトロニクス関連製品や自動車部品の生産拠点が集まる東南アジアから欧州への輸送網が、武装組織による船舶襲撃など地政学的リスクによる影響を受ける中、新たな輸送手段を提供することで物流コスト削減、生産効率向上、環境負荷軽減を実現する。
 従来、ヤマトHDではマレーシアの現地法人がシンガポール、マレーシア、タイ、ラオス、ベトナム、カンボジアの東南アジア各国と中国の間でコンテナトレーラーによる越境輸送を展開。新サービスでは、このトラック輸送と、中国―欧州間の協力会社の鉄道輸送を活用。シームレスに(継ぎ目なく)最終指定納品場所まで輸送する。物量に応じてコンテナ貸し切りか混載で輸送する。喜望峰を回る海上輸送より短期間、航空輸送より低コストで、温室効果ガス排出量も少なく環境負荷低減にもつながる。
 東南アジアには世界各国のエレクトロニクス関連製品や自動車部品などの生産拠点が集まり、生産財が世界中へ送られているが、海上輸送の最短ルートの紅海ルートでは2023年末ごろから武装組織による船舶攻撃が継続。多くの船舶が南アフリカ共和国の喜望峰ルートへのう回を余儀なくされ、運航日数は紅海ルートに比べ最大20日ほど延び、海上運賃や保険料の増加で輸送コストも上昇している。ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル・ガザ情勢など地政学的リスクが顕在化しており、ヤマトHDは海上、航空に次ぐ新たな輸送手段を提供することで、顧客のサプライチェーン全体の最適化を支援する。

サービスの流れ(タイからドイツの場合)

東南アジア―欧州間の輸送ルート