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24/05/01

ヒューテックノオリン、パレット18枚積みの大型HV冷凍車を導入

 C&Fロジホールディングスの主要事業会社ヒューテックノオリン(本社・東京、安喰徹社長)はこのほど、T11型パレット18枚を積載可能な大型ハイブリッド冷凍トラック2台を導入した。南関東日野自動車、矢野特殊自動車、システックの3社と協力し、低燃費、積載効率、物流品質の3つを向上させるため、ハイブリッド(HV)システム、ショートキャブ、電動冷凍機などさまざまな技術・設計を取り入れた。
 デンソーの電動冷凍機を搭載した日野自「プロフィアCOOL Hybrid(クールハイブリッド)」(積載量約12・8トン)がベース車両で、HVシステムによる回生エネルギーの電力で冷凍機のコンプレッサー(圧縮機)を駆動し、車速に関係なく冷凍能力が安定。予冷時間の短縮、休憩、荷待ちなどエンジン停止時の冷却も可能になった。電力に余力がある場合は走行をアシストする。従来のサブエンジン式冷凍機に比べ年間約16トンの二酸化炭素を削減できる。
 また、矢野特殊自動車の荷台を採用し、10メートル3センチの荷台内長を確保。パレット積載枚数は通常の16枚より2枚多い18枚を積載可能とした。運行数削減による配送効率向上、二酸化炭素削減、冷凍食品のパレット輸送促進にも貢献する。さらに、荷台屋上部にはCIGS薄膜太陽光電池を採用した、システックの移動体太陽光発電システム「ロジソーラー」を装着。発電電力を車両バッテリーへ充電し、バッテリー電圧が低下する頻度や時間を短縮させ、オルタネーター(発電機)の負担を軽減し燃料使用量を削減する。
 他にも、矢野特殊自動車による薄型高性能断熱材や、荷室内の温度を均一化する「エアーサーキュレーション(空気循環)システム」などを備えた。ヒューテックノオリンは今後、新車両の効果を検証した上で、導入する車両に展開する。4月26日には同社関東支店(埼玉県越谷市)で納車式を行った。新車両を通じて、環境負荷低減、輸送効率化を推進する。

日野自「プロフィアCOOL Hybrid」をベース車両とする新車2台を導入した