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24/04/16

衆院国交委、物効法改正案など可決 水屋対策求める指摘も

 衆院国土交通委員会は4月10日、物流総合効率化法と貨物自動車運送事業法の改正案を採決し、賛成多数で可決した。今後は参院での審議に移る。自民、公明、立憲民主、維新の会、国民民主、共産などが賛成し、れいわは反対した。
 両改正案はドライバーの残業上限規制に伴う2024年問題に対応するため、規制的措置を適用できるようにし、ドライバーの労働環境改善や、下請けとの取引適正化を促すのがポイント。
 このうち、荷主・物流企業向けの対策は効率化のために取り組む措置で努力義務を課し、国が判断基準を基に必要な指導・助言を行う。大企業などには中長期計画の策定と報告を義務付け、違反した場合は罰金を含めて厳しい措置を講じる。
 元請けには、実運送会社名などを記載した実運送体制管理簿の作成を義務化。契約時は書面交付を義務付けるとともに、一定規模以上の企業には管理規程の作成、責任者の選任を求める。

共産党提出の改正案は否決

 一方、同日の国交委員会で、立憲民主の枝野幸男前代表は取り次ぎだけを行う専業水屋や、マッチングアプリサービス企業は運送責任を負わない内容のため、「改正法案の効果が直接及ばないのではないか」と指摘。政府参考人として答弁した国土交通省の鶴田浩久物流・自動車局長は「(水屋などは)発注者として、下請け行為の適正化にかかる努力義務の対象になる。(実運送体制管理簿で)運送内容の見える化を図ることにより、トラックGメンが是正措置を講じる」とし、枝野前代表も法の抜け穴をつく悪徳業者が出ないよう対応を求めた。
 また委員会では、共産党が運送契約内容、対価などに関する実態調査と公表を行うことや、営業区域制限の再導入と事業許可更新制度の創設検討などを盛り込んだ修正案を提出。採決の結果、反対多数で否決された。

自民、公明、立憲民主などの賛成多数で可決した(写真はインターネット中継の様子)