• 物流企業

24/04/10

日通、8月に北海道恵庭市で半導体関連産業に対応の倉庫を稼働

 NXグループの日本通運(本社・東京、竹添進二郎社長)は8月に、北海道恵庭市で半導体関連産業に対応した新倉庫「NX‐TECH Hokkaido」を稼働する。最先端ロジック半導体の開発・国産化を目指すラピダスが千歳市に建設中の半導体製造工場に関わる物流業務を行い、半導体関連産業の発展をロジスティクスからサポートする。

「NX‐TECH Hokkaido」外観イメージ

 所在地は、北海道恵庭市北柏木町4ノ1ノ1ノ2。千歳空港から約20キロメートル、JR札幌貨物ターミナルから約22キロメートルと空港・鉄道・海運のそれぞれの拠点から近く、半導体製造に関わる一般材料の保管業務を行う物流拠点として優位な立地。鉄骨造3階建て。延べ床面積は約5万1097平方メートル。
 作業用空調を導入。1階が10~25℃、2階と3階は20℃を基準にプラスマイナス5℃の温度調整がを行い、最適な温度帯で保管できる。17時間継続給油可能な非常用発電機で災害時にも稼働できる体制も整えた。各フロアや区画ごとにセキュリティを設け、録画式監視カメラを屋外に10台、屋内に30台設置。避雷設備や、高天上用LED照明、雪冷房システムも完備した。
 日通は、IIM‐1への本州発の部材の輸送手配を行う「とりまとめ業務」の1社に選定されている。山口県岩国市の大竹ターミナルや都内のエフ・プラザ東京L棟が中継地点となりターミナル業務を行う。サプライヤー各社の部材を集約し、安全かつ効率的な輸送を実施し、ラピダスの生産体制をサポートする。
 2025年1月には、苫小牧市に多機能物流与点を建設。道内で需要の拡大が見込まれる半導体製造工程に必要な化学品、高圧ガスなどの危険品保管需要に対応する。
 北海道は、半導体製造工場の建設に伴い、今後、半導体関連企業の集積と共に周辺エリアの物流需要の増加が予想されている。