ＳＧシステム×Ｂｅｓｏ、税理士向け記帳業務効率化サービスを提供開始

　ＳＧホールディングスグループのＳＧシステム（本社・京都市、丸山信二社長）と税理士向けの業務管理システムを展開するＢｅｓｏ（同・大阪市、白木淳郎代表取締役兼ＣＥＯ）は４月２日、税理士事務所向けの記帳業務効率化サービス「パスムフォープロ」の提供を開始した。顧問先からの領収書・請求書などの証憑の定期訪問回収とスキャンを代行し、さまざまな会計ソフトに対応する形式での仕訳連携を自動化する。両社の強みを生かし協業することで、全国の税理士事務所が同サービスを利用できる環境をつくり、税理士業界の業務効率化に貢献する。
　パスムフォープロはＢｅｓｏが提供するサービス。ＳＧシステムを通じて佐川急便が税理士事務所の顧問先から記帳代行で必要となる証憑を定期的に回収し、回収したものをＳＧシステムがスキャンする。回収した証憑は約３営業日で仕訳データ化し、クラウド上で保存。ＡＩ―ＯＣＲ（光学文字認識）が電子帳簿保存法で定められている必要項目などを読み取りテキスト化する。インボイス（適格請求書）にも対応。回収した原本は顧問先へ返却される。オプションで顧問先へ現地訪問し、証憑準備・整理の代行・サポートも行う。
　同サービスの導入で、税理士事務所は煩雑な証憑回収業務から解放され、紙証憑をデータ化する手間も省ける。テキスト化により検索性が向上するほか、さまざまな会計ソフトへのデータ連携が可能になることから、複数の会計ソフトを利用している場合での仕訳入力を効率化できる。
　近年、人件費の高騰を背景に中小企業ではバックオフィス人材の不足が顕著になっている。税理士が記帳業務などの一部業務を請け負うものの、税理士業界でも高齢化などで人材不足が課題になっている。こうした課題に対応すべく、両社は中小企業の成長支援と、税理士事務所の業務効率化を実現する新サービスの提供に乗り出した。