• 行政・業界団体

24/03/26

海コン車事故対策、リーフレット2万枚準備 ト協非会員運転手に配布

 国際海上コンテナ車の横転事故を防ぐため、国土交通省は関係者への啓発活動を強化する。3月中にも、安全輸送マニュアルの概要を記載したドライバー向けリーフレットの配布を始める。海コンの陸送ではトラック協会に加盟していない企業もあり、港湾関係団体の協力を得ながら、非会員ドライバーに周知する。
 啓発活動を強化し、多くの関係者に海コンの陸送で必要な安全知識を知ってもらうことが目的。国交省によると、昨年 、自動車事故報告規則に基づき報告のあった海コン車の事故は前年と同じ10件。この数年、事故件数は横ばいが続いている=グラフ
 また、同省が昨年11月~今年1月に行った調査で、海コンの陸送で必要な安全対策をまとめたガイドライン(指針)とマニュアルの周知状況を確認したところ、物流企業の認知度は9割だったのに対し、ドライバーは約6割、荷主は約5割にとどまった。特にドライバーはトラック協会の非会員企業に所属するケースもあり、どう周知するかが課題だった。
 3月中にも配布を開始するリーフレットは、安全運転の徹底、不適切コンテナ発見時の具体的な対処をイラストと文字で分かりやすく記載。約2万枚を準備し、日本港運協会と日本海運貨物取扱業会の協力を得ながら、トラック協会の非会員企業のドライバーにも配り、注意点などを周知していく。
 このほか、海コン輸送の発荷主に外国企業もあることから、国交省のホームページに英語版のガイドラインとマニュアルを公開し、周知対象の範囲を広げる。マニュアルには、自動車版事故調査委員会が調査した海コン車の大事故も追記する。