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24/03/21

AZ-COM丸和、C&FロジHDに敵対的買収を表明

 AZ-COM丸和ホールディングス(本社・埼玉県吉川市、和佐見勝社長)は3月21日、低温物流大手のC&Fロジホールディングス(同・東京、綾宏将社長)へのTOB(株式公開買い付け)を表明した。この数年行われていた経営統合に向けた話し合いが、不調に終わったことを受けたもの。5月上旬から実施を予定している。
 C&FロジHDの発行済み株式全てを買い付け子会社化することを目指す。下限は、議決権の過半数を獲得できる株式数からAZ-COM丸和HDが保有する株式数を引いた1084万8304個とし、残りの株式のスクイーズアウト(強制買い取り)を図る。買い取り価格は、基準日となる3月19日の価格にプレミアを付けた1株当たり3000円を予定している。
 AZ-COM丸和HDは2022年10月、C&FロジHDに経営統合を提案。両社で話し合いを続けてきたが、23年10月にC&FHDから大口顧客である食品卸や問屋が離脱する可能性のあることや、企業風土の違いを理由とした経営統合の検討中止の通知を受領した。
 AZ-COM丸和HDは、低温物流領域の成長性を高めるためにC&FロジHDの持つ低温物流網に注目。両社のネットワークの共同利用で、効率的な輸配送が実現できると考えている。またC&FロジHDが中期経営計画の中で成長領域として示しているEC物流拡大への協力や、AZ-COM丸和HDが進める産地と販売者を直接結ぶネットワークの構築にC&FロジHDの物流網が役立つことなどをシナジー(相乗)効果として例示。双方にメリットのある買収だとしている。
 一方のC&FロジHDは、AZ-COM丸和HDの発表を受けて文書を公表。「事前の連絡を受けていない。開示文書の内容やその他関連情報を分析・検討した上で、改めて株主に案内する」とした。