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24/03/19

国交省、パレ標準化で30年度に荷役1運行30分減少

 国土交通省は2030年度までに、工場→卸・市場の輸送で平面サイズや材質などを統一した標準パレットの活用を目指している。
 その一環で、標準パレットを使う物流企業・荷主のうち50%で、1運行の荷役時間を30分削減する目標を立てた。現状、約1時間半なのを約1時間とする。
 国交省は昨秋の分科会で、物流企業と荷主に活用を推進する標準パレットを平面サイズ1100×1100ミリメートル、高さ144~150ミリメートル、最大積載量は1トンとした。加えて、材質と強度はJIS規格(日本産業規格)に記載されたものと規定。関係者がパレットの所在を把握し紛失を防止できるよう、パレットへのICタグやバーコードの装着も求める。
 金属のような大型製品、専用パレットを使う危険物、既に別の平面サイズのパレットを活用している酒など、標準化が難しい荷種はある。だが、それ以外の荷種で標準パレットの活用が進めば、1運行の荷役を30分削減することが、パレット標準化をした物流企業と荷主の50%で可能と見込んでいる。

残業上限規制 見据えた対応

 国交省が3月13日開催のパレット分科会で示した最終取りまとめ案に削減目標を記載した。
 20年度にトラックドライバーに行った調査で、1運行の平均拘束時間約11時間のうち、荷役に約1時間半かかっていることが分かっている。4月から適用されるトラックドライバーの残業上限規制を見据え、削減が求められていた。
 荷主、物流企業、大学教授で構成される国の官民物流標準化懇談会で、定期的に、進ちょくを確認する。