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24/02/26

セイノーHDなど、大分県宇佐市で道の駅を活用したドローン配送実証

 セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は2月2日、エアロネクストなどと大分県宇佐市で道の駅を活用したドローン配送の実証実験を行った。日常の買い物や災害時の物資輸送を想定し、地域課題解決へ向け、陸と空をつないだ新スマート物流「スカイハブ」の社会実装を目指す。
 機体には、エアロネクストが産業用ドローンメーカーのACSLと共同開発した物流専用ドローン「エアートラック」を使用し、機体制御にはKDDIスマートドローンが開発したモバイル通信を用いた運行管理システムを活用した。一部ルートを補助員配置や看板設置の必要がない「レベル3・5」飛行で実施した。
 実証では、東院内地区公民館から両川地区公民館までの片道約7キロメートルを、食料品を搭載し15分でドローン配送した。また、東院内地区公民館から余温泉までの片道約6キロメートルを、救援物資を搭載しレベル3・5飛行により約14分で配送した。救援物資をドローンで受け取った住民からは「孤立してもドローンを使って救援物資が届くのは非常に良い」と感想があった。
 実証では、レベル3・5飛行により、従来の補助員5人と看板設置・撤去作業が不要になったため、省人化と効率化が実現した。また、飛行ルート上の電波状況が途切れることなく、機体カメラによる歩行者などの視認も問題なかったため、実装を見据えた運行が可能であることも確認できた。さらに、有事の際に活用できる飛行ルートを開通できた。セイノーHDなどは今後も、社会実装に向けた検討を進めていくとしている。

救援物資の入った箱を切り離して飛び去るエアートラック

缶詰などの支援物資がドローン配送された