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24/02/05
首都圏の物流施設需要、引き続き立地・機能で二極化
事業用不動産サービスのシービーアールイー(=CBRE、本社・東京、辻貴史社長兼COO)によると、2023年10~12月の首都圏大型マルチテナント型物流施設の空室率は、前期比0・4ポイント増の9・3%だった。首都圏の外縁部を中心に、空室が長期化している。一方、東京都下の一部エリアでは2期連続で賃料が上昇。立地や機能による需要の二極化が続いている。
23年に入り高水準だった新規供給は一服し、23年10~12月の新規供給は34万3200平方メートルに当たる3棟。新規しゅん工物件の稼働率は2割程度で、前期に続いて多くの空室を残したしゅん工となった。新規需要は過去2年で最低の水準。空室が多い地域に新規しゅん工が集中したほか、既存物件で発生した大型の空室が期中に消化し切れなかった。
首都圏全体の空室面積は、過去最高を記録した前期からさらに増加し、191万7300平方メートルだった。また、首都圏の実質賃料は、前期比横ばいの1坪(3・3平方メートル)当たり4520円で推移。需要の緩みが続く中、茨城や埼玉を中心とした圏央道外縁エリアで、空室を多く残す物件が賃料相場を押し下げた一方、好立地・高機能物件や周辺に空室が少ない一部地域では賃料相場が上向いた。