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24/01/26

リクルート、物流2024年問題に対する改善事例を公開

 ドライバーの残業上限規制に伴う「2024年問題」が目前に迫る中、リクルート(本社・東京、北村吉弘社長)は物流業界の求人件数と賃金の推移、24年問題に対して新たな工夫を行った企業の事例を公開した。
 リクルートの「リクナビNEXT」によると、パート・アルバイトを含むドライバー配送スタッフ(全雇用形態)の求人件数は2023年10月時点で19年10月に比べ2・1倍に伸長=グラフ。賃金も上昇し、求人ニーズは増加傾向にあるものの、まだ人手不足感が強く、さらなる人材確保が必要な状況となっている。物流以外の職種も同様に賃金が上昇しており、今後求職者に選ばれるためには、賃金アップにとどまらない工夫も必要になるとみている。
 そうした中で、物流改善事例として、静岡県でコンビニの店舗配送を手掛けるセイセイトラフィックの取り組みを公開した。同社は長時間労働抑制のため、従来の長時間ルートを見直して短時間ルートを新設。これまで時間の制約などでドライバー職を諦めていた女性などの多くの求職者に、働く機会を提供しているという。
 リクルートのジョブズリサーチセンターの宇佐川邦子センター長は「今回の事例では体系的に仕組みを整え、法令の順守だけでなく、新たな雇用まで生み出している。働き手に寄り添いながら働き方を改革することは重要」とコメントした。

ルート短縮のイメージ。セイセイトラフィックは改善の一環として、配送ルートの効率化に取り組んだ