• 行政・業界団体

23/12/26

グリーン物流PS、包装見直しで国交相表彰

 国土交通省と経済産業省、荷主・物流業界団体で構成するグリーン物流パートナーシップ会議は12月18日、都内で優良企業表彰式を開催。複数企業が連携し、環境負荷の少ない物流を構築した11件の取り組みを選出した。

包装見直しやDX活用を行った事例が国交相表彰に(1列目中央が斉藤鉄夫国交相)

 最優秀事例の国土交通相表彰には、鈴与、アサヒロジ、住友精化、ダイオーロジスティクス、ライオン、流通経済研究所など8社・1団体による包装設計見直しや、DX(デジタルトランスフォーメーション)による輸送効率化の取り組みが選ばれた。
 取り組みでは日用品の包装をパレットに対応した形に変更。関東―関西間の輸送でバラ積みから14メートルシャーシを活用する仕組みに変更し、積載率向上につなげて輸送車両を減らした。
 四国―関西、関西-関東間の輸送では、内閣府が研究開発したデジタルマッチングの仕組みで、飲料メーカーと製紙メーカーの荷物を組み合わせ、中継輸送を実現。関東―北海道の日用品輸送では、発注を車両単位にまとめる形に変更し、車両台数を削減した。

二酸化炭素可視化など選出

 荷主主体の最優良事例に贈る経済産業相表彰には、アスクル、花王グループカスタマーマーケティング、コクヨによる発注見直しを選出。需要に応じた都度発注から、1週間の需要予測を取り入れた発注に変更して発注量を平準化し、輸送車両削減につなげた。
 この他、物流DX・標準化表彰には、ライフサポート・エガワなどによる二酸化炭素排出量の可視化の取り組みと、日本ガラスびん協会らによるパレット共同回収の取り組みが、物流構造改革表彰にはコープさっぽろをはじめとした北海道での物流共同化の活動などが選出された。
 強じん・持続可能表彰には、佐川急便と西濃運輸による青森県の一部地域での共同輸配送の事例などが選ばれた。