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23/12/20

SGHD、荷役の省人化へAI荷積みロボ検証 日米4社で6億円投資

 SGホールディングス(本社・京都市、松本秀一社長)は12月、米デクステリティのAI搭載の荷積みロボットの実証実験を開始した。荷役作業を省人化し、今後の輸送力不足に対応する。
 SGHD、佐川急便、デクステリティ、デクステリティ日本代理店の住友商事の4社共同プロジェクト。実証実験の費用は約6億円。東京都江東区の次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」で、ロボットの運用を検証する。
 実証期間は1年間。デクステリティのロボットに、佐川急便の物流業務を学習させて人手作業を代替する。米国にあるデクステリティの拠点で、佐川急便の輸送品質・処理速度などの要件に合致したロボットを開発後、Xフロンティア内の中継センターで実際の運用を検証。早期の実用化を図り、今後新設する佐川急便の大規模中継センターなどに導入する。
 荷積み作業は通常、トラックドライバーや積み込みスタッフが荷物のサイズ・形状・重さ、送り状の記載内容やこん包資材の状態を確認しながら手作業で実施。重い荷物は下へ、壊れ物は手前へ積むといった細心の注意が求められる。これまで、荷積みロボット導入による人手作業の代替に当たっては、輸送品質の維持が課題となっていた。
 デクステリティ(dexterity)は英語で「器用さ」の意味。デクステリティはロボット技術に高度なAI技術を搭載し、これまでに米国の物流業界での導入実績がある。佐川急便によると、国内の物流業界での人手作業の代替として、個々の荷物をトラック荷室内の最適な位置に積み込めるAI搭載の荷積みロボットの開発は初。

米デクステリティが開発したロボットによるトラック庫内での荷積み作業