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23/12/08

キリンGと三菱重工G、24年12月に「海老名物流C」で自動ピッキング稼働

 キリングループと、三菱重工業(本社・東京、泉沢青次社長)は2024年12月、神奈川県海老名市の「海老名物流センター」で「自動ピッキングソリューション」を本格稼働する。22年11月から自動ピッキングの実証を行っており、実効性が確認されたため導入が決まった。ピッキング行程を最適化し処理能力向上を図る。

 従来のオペレーション(上)と自動化後のオペレーション(下)。自動ピッキング導入後は多くの作業が機械化される

 キリンビバレッジ(同・同、吉村透留社長)とキリングループロジスティクス(同・同、安藤弘之社長)、三菱ロジスネクスト(同・京都府長岡京市)が協働する。
 22年11月から23年6月まで、横浜市にある三菱重工の施設で自動ピッキングの検証が行われた。最適化エンジンや統合制御システムによって、複数のAGF(無人フォークリフト)やAGV(無人搬送車)、ピッキングロボットが効率的に連携する三菱重工独自開発のソリューションを使用。倉庫オペレーション状況下での効果や、生産性向上の実証、キリンビバレッジ倉庫の自動化範囲と人的作業範囲の最適化検討、運用プロセスの確立、システム仕様の検討などが行われた。
 検証結果を使って、海老名物流センターを前提とした自動ピッキングの設備・システムを構築。実証前と比較して生産性が42%向上した。
 これまで物流現場の作業者自身が効率化を考えながら行っていたパレット積み付けやピッキング作業を、自動化する。コンベヤーなどの固定設備を使わない可動式で汎用性が高く、人が行ってきた作業を機械化するため、作業環境の改善や、人員の再配置なども可能になる。