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23/11/24

セイノーHD×エアロネクスト、蒙で輸血用血液のドローン配送実証

 セイノーHD(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)とエアロネクスト(同・東京、田路圭輔CEO)は11月13日、モンゴルのウランバートル市で、輸血用血液をドローン輸送する実証実験を行った。空の活用で同市内の慢性的な渋滞や脆弱(ぜいじゃく)な道路インフラの影響を受けない医療定期配送網構築を目指す。

Air Truck専用箱で配送した血液と医療液

 同市内の輸血センターと医科大学付属モンゴル日本病院間の往復約9・5キロメートルを飛行し、血液パックと医療液2種の計3種11パックを輸送した。
 輸血センターの看護師が温度管理下でドローン専用の箱に血液と医療液のパックのこん包を実施。セイノーの温度管理を伴うこん包のノウハウを活用し、常温と零下の2温度帯に分けて行った。
 荷物を入れた箱を積んだドローンは、輸血センターの駐車場を飛び立ち、約4・8キロメートル先のモンゴル日本病院の屋上まで自動航行。到着後は看護師が箱を受け取った。
 今回検証したルート構築が実現すると、渋滞の影響を受けずに物資輸送が可能になる。血液輸送時に同行する看護師の労働環境改善や、医療の持続可能性および質の向上も期待できる。

当日のドローン配送の流れ