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23/11/22

大和物流、鹿児島臨空工業団地に2次配送センター25年5月稼働へ

 大和物流(本社・大阪市、木下健治社長)は2025年5月1日、鹿児島県霧島市の鹿児島臨空工業団地に、新拠点を稼働させる。南九州エリアで高まる在庫2次配送拠点の需要に応える。ドライバーの残業上限規制に伴う物流24年問題が迫る中、従来の長距離輸配送に代わる近距離配送の拠点として活用を見込む。
 「鹿児島臨空物流センター(仮称)」の所在地は、霧島市溝辺町麓山神321ノ10ほか。敷地面積は約1万8972平方メートル。鉄骨造2階建てで、延べ床面積は約1万9074平方メートル。床荷重は、1階が1平方メートル当たり2トン、2階が同1・5トン。荷物用エレベーター3基、垂直搬送機2基を備える。全館にLED(発光ダイオード)照明を導入し、ソーラーパネルも敷設する。
 九州縦貫自動車道の溝辺鹿児島空港インターチェンジから約950メートルで、九州南部の広域物流拠点として、鹿児島県・宮崎県・熊本県への配送に適した立地。また、多様な荷物・荷役方法に合わせて効率的に入出庫作業ができる施設仕様で、高床式と低床式の両方のバースを備える。
 大和物流は、九州全域をカバーする物流拠点として福岡県新宮町と佐賀県鳥栖市でそれぞれセンターを運営し、九州エリアの2次配送拠点として霧島市内で鹿児島営業所を運営してきた。さらに新拠点を開設し、24年問題で高まると予想される、南九州エリアでの在庫2次配送拠点の需要に応える。
 鹿児島臨空工業団地での開発について、大和物流は11月14日、霧島市と立地協定を結んだ。雇用創出や物流の効率化で、地域経済の活性化に貢献する。建物は24年4月1日に着工し、25年4月30日のしゅん工を目指す。

「鹿児島臨空物流センター(仮称)」の完成予想図。九州南部の広域配送を担える好立地で、高床・低床両方のバースを備え幅広い荷物に対応する