- 行政・業界団体
23/11/20
23年度補正予算案、商用車電動化に409億円
政府は10日、2023年度補正予算案を持ち回り閣議で決定した。物価・エネルギー価格高騰対策に加え、ドライバーの残業上限規制に伴う24年問題に対応するため、10月の「物流革新緊急パッケージ」でまとめた物流効率化などの関連予算も盛り込んだ。商用車の電動化促進事業409億円を含めた。
焦点だったエネルギー価格高騰対策では、経済産業省が燃料油価格激変緩和対策事業の費用に1532億円を計上。来年4月まで、石油元売りに補助金を出す緊急措置を続け、小売価格急騰を抑制する。電気・ガス料金の激変緩和対策には6416億円を求め、家計・企業の負担を軽減する。
燃油価格高騰を受け、物流の脱炭素化を推進するため、環境省は商用車の電動化促進事業で409億円を要求。今年度行ったトラック、タクシーに加え、バスと充電設備も補助対象とし、普及台数を増やすことで、車両の価格低減と価格競争力の強化を促す。
また24年問題の解決に充てる予算として、国土交通省は158億5900万円を計上。物流施設の自動化・機械化、ドライバーの負担軽減と生産性向上、モーダルシフト促進に向けた大型コンテナ導入を進める。予算とは別に200億円の財政投融資も用意する。
この他、高速道路料金の大口多頻度割引の最大割引率を4割から5割に引き上げる措置を、25年3月末まで延長する費用として77億5900万円を要求。道路ネットワークの整備に724億7100万円、港湾機能の強化に294億9500万円を盛り込んだ。