- 行政・業界団体
23/11/20
NEXCO3社、深夜割で上限距離設定
来年度行われる高速道路の深夜割引の見直しに先立ち、東日本、中日本、西日本の高速道路3社(=NEXCO)は7日、無謀な運転の防止策をまとめた。400キロメートル超を走った場合、走行距離に応じて割引率が上がる長距離逓減割が拡充されるのを踏まえた措置で、1時間ごとに割引対象となる上限距離を設ける。
新たな深夜割引は、対象時間を現在の午前0~4時から午後10時~翌午前5時に拡大した上で、対象時間に走った分のみ3割引きを適用する仕組みに見直す。併せて長距離低減割も拡充。例えば、400~600キロメートルを走った場合には割引率を40%、600~800キロメートルで45%、800キロメートル超で50%を適用することで、長距離利用者の負担を軽減する。
休憩時間踏まえて減額適用
一方、走った分のみ適用となる深夜割引で、より多くの割引を受けようと、速度超過や休憩を取らずに走る利用者が出て来るのではないかとの指摘がある。NEXCO3社はそうした無謀な運転を防ぐため、1時間ごとに割引対象となる上限距離を設けることとした。
上限距離は車種ごとの最高速度を基に、大型車・特大車は1時間当たり80キロメートル、中型車・小型車・普通車などは100キロメートルとする。速度計で誤差が生じることも考えられるため、実際は1時間当たり5キロメートルを加算し、大型・特大は85キロメートル、中・小型などは105キロメートルで算出する。
また改善基準告示を踏まえ、利用が4時間を超えた場合、休憩時間に当たる30分間分の割引を減額する仕組みも導入。深夜割引の対象となる一晩の最大距離は552・5キロメートル。ドライバーが休憩を取らずに走り続ける無謀な走行を事前に防止する。