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23/11/01

日即協、工場・卸Cの業務効率化で標準的な外装表示決定

 日清食品ホールディングス、東洋水産などが加盟する日本即席食品工業協会(安藤宏基理事長)は9月末、即席麺を入れた段ボール箱の表示を標準化した。表示する項目内容や位置などを定め、まずはメーカーの工場、卸の物流センターの業務を効率化させ、待機時間削減につなげる。
 外装表示は従来、品目ごとにバラバラだった。統一により、物流センターでの仕分けや検品、保管を効率化。トラックドライバーの手待ちを削減し、来春の残業上限規制適用に伴う2024年問題への対応を図る。
 表示すべき項目は、品目コード・記号、品名、箱内の個数、バーコード、賞味期限、荷扱い方法を示すケアマーク。ロット番号と品物の規格は記載位置のみ統一した。
 項目ごとに表記方法などの細かなルールも規定。例えば、バーコードは推奨表示サイズと、底面・右側面からの表示位置を定めた。賞味期限は、西暦4桁・月・日の順での表示を求めた。仕様に合わせて各メーカーに工場の運用などを変えてもらう方針で、日即協が毎年、進ちょくを確認する。
 また日即協は9月末、物流の適正化・生産性向上を目指し、自主行動計画を経済産業省に提出した。業界団体では初。
 行動計画では発・着荷主共通の取り組みと、発荷主、着荷主それぞれの取り組みをまとめた。例えば、共通事項では効率化・合理化のため、荷待ち・荷役作業時間の把握や、1運行当たりの荷待ち・荷役を計2時間以内とすることを記載。運送契約の適正化では契約の書面化、荷役作業料金の支払い、運賃と料金の別建て契約、燃料サーチャージの導入を盛り込んだ。
 自主行動計画は政府が6月に策定した「政策パッケージ」に基づく。物流適正化と生産性向上のため、経済産業省、国土交通省、農林水産省はガイドライン(指針)をまとめていた。各業界団体は年内をめどに、指針に沿った計画の提出が求められている。