日野自など３社、コンテナヤード内横持ちトレーラーの運行高度化へ技術開発　27年度まで

　日野自動車（本社・東京都日野市、小木曽聡社長）、苫小牧栗林運輸（同・北海道苫小牧市、栗林秀光社長）、三井Ｅ＆Ｓ（同・東京、高橋岳之社長）の３社が取り組む、コンテナヤード内横持ちトレーラー運行の高度化に関する技術開発が、２０２３年度の国土交通省の港湾技術開発制度に採択された。労働力不足などの物流課題解決や、労働環境の改善、港湾機能の維持を目的とし、25年度まで苫小牧港東港区の苫小牧国際コンテナターミナル内で技術開発に関する取り組みを行う。
　具体的には、既存のターミナルオペレーションシステム（ＴＯＳ）と運行管理システムの開発を行う。さらにターミナル内のコンテナ移動に使用する横持ちトレーラーとＴＯＳの情報連携機能を開発し、特定条件下でシステムが全ての運転操作を実施する「運転補助機能」も開発していく。
　現在、ターミナル内横持ちトレーラーの運行指示は紙ベースで進められている。今回の技術開発では、運転補助機能を搭載したトレーラーが、ＴＯＳからコンテナの行き先指示を受けて運行できるようにする。車両には監視員が搭乗し周辺の安全監視を行う。異常時のシステムからの警報に対しても、監視員が適切に対応する。
　今回の技術開発を踏まえ、３社は将来に向けた活用検討を進める。