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23/09/22

全農物流×upr、米穀の輸送効率化へパレット管理Sを共同開発

 全農物流(本社・東京、寺田純一社長)とユーピーアール(=upr、同・同、酒田義矢社長)は、米穀の輸送効率化に向けたパレット管理システムを共同開発。DX(デジタルトランスフォーメーション)を駆使し、米穀のパレット輸送拡大に向け管理を一元化する仕組みとして運用している。
 新システムは4月から、全農物流とユーピーアール間で運用を開始。従来は電話やファクスに依存していたパレットのレンタル・返却依頼業務が、ウェブサイト上で行えるようになった。棚卸チェック表や入出庫伝票などの帳票類の他、表計算ソフトで作成していた各種レポートもシステムを通じて出力できる。
 正確なデータが蓄積できるほか、品名・積載重量・産地といった積み荷情報や、レンタルパレット以外の物流機器の管理状況も、システム利用者が相互に把握できることもポイント。米穀物流全体の情報管理の強化を視野に入れ、運用の定着化を図る。

新システム導入後の運用イメージ

 次の段階として、2024年10月をめどに、産地や精米工場をはじめとする各持ち込み先にもシステム利用の対象を拡大する方針。産地から消費地まで一貫したパレット輸送を全国で普及させ、米の安定供給につなげる。

 重量物で手荷役の負担が大きい米穀紙袋は、トラックドライバーに敬遠されがちな商材で、米穀業界では輸送力の確保が喫緊の課題となっている。新システムを通じ、米穀輸送のパレット化を進めることで、ドライバーの残業上限規制に伴う24年問題への対応も踏まえた持続可能な米穀輸送の体制を築いていく。

新システムの普及で米穀パレット輸送の効率化を目指す