• 行政・業界団体

23/09/05

国交省海事局、ゼロエミ船導入へ燃料調査

 国土交通省海事局は2024年度予算要求をまとめた。温室効果ガスをほぼ排出しないゼロエミッション船導入に向けた調査を新たに行う。燃料の供給状況や内航船社の利用に向けた課題を把握し、脱炭素対応に向けた環境整備を図る。
 国がカーボンニュートラル(炭素中立)へ必要と考えるゼロエミ船の燃料として候補に挙がるのは、水素、アンモニア、バイオディーゼルなどのバイオ燃料、LNG(液化天然ガス)、メタノール、蓄電池。どれも供給量見通しやコストが不明確で、内航船社が導入を検討する上でハードルとなっていた。
 24年度は3000万円を新たに要求し、候補となる燃料の製造方法、供給量、原料調達から船に燃料が届くまでのリードタイム、輸送費を燃料供給元に聞く。内航船社へは、ゼロエミ船で使える燃料の利用に向けた課題を聞き取る。
 国は30年度、船で二酸化炭素を13年度比181万トン減らすとしており、まずは供給量やコストの予測を25年度に示したい考え。