• 物流企業

23/09/05

商船三井、ケニアに初の自社グループ運営倉庫

 商船三井(本社・東京、橋本剛社長)と商船三井ロジスティクス(同・同、八嶋浩一社長)は、アフリカの輸出入とアフリカ内の物流の相談窓口を日本顧客向けに担う事務所をケニアの首都ナイロビに開設した。7月にはアフリカで初となる自社グループ運営倉庫も開設。現地での物流サービスを強化する。事業の多角化戦略の一環。
 商船三井ロジが開設した「ナイロビ倉庫」は、食料や医薬品取り扱いの免許を持ち、延べ床面積は1620平方メートル。1500ラックと床置きスペースがあり、入庫口、出庫口を各1カ所備える。主要国際空港までは15分で、ナイロビの内陸コンテナデポにも隣接する。
 アフリカではインフラや治安などの問題が効率的な物流を妨げており、アフリカ各国への輸出でも船積み前検査の要否・内容の違いや国ごとの複雑な税体系が存在する。新事務所では、アフリカの物流に特化した日本人の専任者を置き、顧客ごとの最適な物流提案を日本語で行える体制を整えた。
 商船三井はナイロビに現地法人を、商船三井ロジは支店を構え、アフリカ発着の海上、航空の輸出入業務を行っている。今年5月にはモーリシャスを拠点とする企業グループの物流部門と連携してケニアや周辺国での輸出入、通関、倉庫管理、陸送を含む総合物流サービスを提供している。
 商船三井グループは、経営計画でアフリカを含む新興国地域での物流事業など非海運事業の新規開拓・拡大を掲げており、引き続きアフリカでの事業を推進する。