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23/07/20

両備HD、帝人Fのセンシング技術でドライバーの睡眠改善へ

 両備ホールディングス(本社・岡山市、松田敏之社長)は帝人フロンティア(同・大阪市、平田恭成社長)と共同で、トラックドライバーの睡眠の質の改善に取り組む。7月、両備トランスポートのドライバーを対象に、帝人フロンティアのセンシング技術による睡眠改善のサポートを開始した。

帝人フロンティアの睡眠センサー「マトウス エスエス」

 睡眠改善に用いる装置は、帝人フロンティアの睡眠センサー「MATOUS SS(マトウス エスエス)」。寝具の下に設置して就寝するだけで、睡眠中の寝返りを含む体の動きや、心拍・呼吸数など体の状態を示すバイタルサインを計測できる。ウオッチ型の装置のように身体に装着する必要はない。
 新開発の専用アプリ「MATOUS SC PRO Sleep(マトウス エスシー プロ スリープ)」も睡眠改善に活用する。バイタルサイン、入眠から起床までの睡眠時間、睡眠サイクル、中途覚醒などのデータを独自のアルゴリズム(計算方法)で解析し、睡眠の質を判定するもの。アプリ上でグラフ化・スコア化し、毎日の睡眠状態を確認することができる。時系列に月・年単位で把握することも可能だ。
 今回は睡眠時無呼吸症候群(SAS)のスクリーニング検査の受診者と、業務に不慣れな新人を対象に、取り組みを開始した。対象者はマトウス エスエスを身に着けて就寝し、起床時には専用アプリ内のセルフチェックシートに回答を入力する。多面的に自身の睡眠の状態を確認し、データに基づく専門家のアドバイスなどで睡眠の質の改善につなげる。

睡眠状態を分析する専用アプリ(イメージ)

 また、測定データは帝人フロンティアの専用サーバーで蓄積・解析。健康指標の一つとして両備HDにレポートを提供し、全社的な睡眠健康度の把握に貢献する。
 両備HDは今後、グループのバスやタクシーのドライバーに対しても、睡眠改善による健康管理のサポートを検討する。