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23/07/18

標準的な運賃告示、適正料金収受も後押しへ

 適正料金収受も後押しへ――。国土交通省は、6月の貨物自動車運送事業法改正で当分の間の延長が決まった標準的な運賃告示制度の見直しに着手する。人件費をはじめとするトラック運送業のコスト増を反映するほか、無償扱いとなっている荷待ちや契約外の付帯作業などの対価を適正に収受できる料金の目安を盛り込むことを検討。年内にも結論をまとめる。
 7月13日開催の全日本トラック協会理事会に来賓として出席した鶴田浩久自動車局長は、「標準的な運賃の告示制度が延長されることを前提に、内容の見直しに近々着手する。人件費などのコスト増を反映するとともに、新しい要素として、荷待ちや(契約外の)荷役が代表格になるが、これまで無償で運送企業が行っていた作業を有料化することも視野に検討していく」と話した。
 6月2日に政府の関係閣僚会議が示した物流革新に向けた政策パッケージでは、商慣行の見直しを図る具体策の一環として、標準的な運賃制度の拡充・徹底が盛り込まれた。23年末までをめどに、トラック輸送の契約内容見直しに向け、標準運送約款と共に改正を行うとも明記。具体的には、荷待ち・荷役に係る費用や燃料高騰分、下請けに発注する際の手数料も含め、荷主などに適正に転嫁できるよう、今年中に、標準運送約款や標準的な運賃について所要の見直しを図るとされている。
 全ト協の坂本克己会長は13日の理事会あいさつで、標準的な運賃改正の背景として、「人件費や車両価格の高騰、長引く物価高で、運送各社の経営環境が(告示制度施行時から)変化している」と指摘。荷待ちや契約外の付帯作業への対価についても、「(2018年の)標準貨物自動車運送約款改正で、運賃と料金は別建てで収受すると定められている」とし、諸料金の目安が示される意義を強調した。
 年内にもまとめられる告示制度の改正内容は、標準的な運賃の創設時と同じく、運輸審議会に諮問し、公聴会などを経て、運輸審の答申を受ける流れとなりそうだ。