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23/07/04

三井倉庫・花王・いすゞロジ、ICDによるコンテナラウンドユースで物流環境大賞特別賞

 三井倉庫(本社・東京、久保高伸社長)、花王(同・同、長谷部佳宏社長)、いすゞロジスティクス(同・横浜市、井桁一也社長)は日本物流団体連合会の物流環境大賞特別賞を合同受賞した。3社は二酸化炭素排出量削減やドライバーの運用効率化に向け、インランドコンテナデポ(ICD)を活用。既存の物流スキームにコンテナのラウンドユースを組み合わせ、総輸送距離を削減する取り組みが評価された。

           取り組みのイメージ。インランドデポの活用で、輸出者の片道コンテナ輸送を削減した

 

 ICDに空コンテナをストックし、荷主のニーズに応じて輸出用コンテナに転用した。今回提携したICDは栃木県南部にあり、花王栃木工場から15キロメートル、いすゞ自動車栃木工場から45キロメートルに立地。生産拠点に近いICDを活用することで、コンテナ調達の効率化を図った。
 東京港や横浜港から空コンテナをピックアップするよりも短い走行距離を実現。花王、いすゞロジスティクス2社合計で、二酸化炭素排出量は従来比42%に当たる年62・9トン、ドライバーの運転拘束時間は同33%に当たる同960時間の削減を見込む。
 取り組みは、三井倉庫が提供するサプライチェーン構築支援サービスの脱炭素物流支援メニューの一環。物流の各工程の二酸化炭素排出量を可視化し、花王、いすゞロジスティクスとともに、二酸化炭素排出量が多いコンテナ輸送の改善を図った。