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23/06/28

トナミ運輸参画の水素エンジン車PJ、富山県内で実証走行を開始

 トナミ運輸(本社・富山県高岡市、髙田和夫社長)がフラットフィールド、東京都市大学、北酸、早稲田大学アカデミックソリューションと共同で実施している「既販中型重量車の水素エンジン化事業性検証プロジェクト(PJ)」がいよいよ社会実装に向け、富山県内で貨物輸送に向けた実証走行試験を開始する。6月27日、富山市のとやま南水素ステーションで、開発を進めてきた水素エンジントラックの出発式を開催した。

出発式テープカットの様子(右端が髙田トナミ運輸社長)

 5団体による共同PJは2021年8月に始動。環境省の「水素内燃機関活用による重量車等脱炭素化実証事業」に採択され、ディーゼルエンジン並みの出力を誇る水素エンジンを搭載した改造トラックの開発を進めてきた。今回の試験では、トナミ運輸富山支店のドライバーが水素エンジントラックに乗り、富山市や射水市を中心とした県内で走行を実証。実用性確保、環境性や経済性の評価を行う。
 試験に用いるのは、日野自動車の「レンジャー」をベースとした、車両総重量 7990キログラムの水素エンジントラック。想定航続距離は300キロメートル。40キログラムの水素を搭載する仕様で、富山市内にある水素ステーションとやま、とやま南水素ステーションを充てんを行う。
 既に車両の事業用登録を完了しており、準備が整い次第、実際に特積み貨物を載せて走行試験を開始する。
 27日の出発式には、トナミ運輸の髙田社長をはじめ、PJ参画団体の代表者や環境省、藤井裕久富山市長らが出席。出発を祝うテープカットを行った。